キャッシュ・フローとTOC

通常の損益計算では、「売上高-売上原価-販管費・・・=利益」として算定しますね。

これに対して、TOCにおいては、企業の儲け=現金収入とすることから始まります。すなわち、キャッシュ・イン・フローこそが企業の利益を示すものだ、とする考え方です。

売掛金や受取手形は回収するまで貸倒リスクが生じるものですが、現金ならばこのリスクは生じないので、キャッシュ・イン・フローは裏付けのある安全な収益を示すんだとされています。ここで、TOCでは、このキャッシュ・イン・フローのことを「スループット」と読んでいます。

そして、TOCのもとでの損益の計算は、「売上高-直接材料費(≒変動費)=スループット」となっています。そして、直接材料費以外の費用はすべて固定費として計上され、スループットから差し引くことで、通常の損益とほぼ同等の金額が得られることになります。


このように、TOCでは、制約条件(一番どんくさい機械に合わせた生産ラインの構築)がメインのように取り上げられますが、この制約条件と同時に、スループット(企業の儲け=現金収入)を最大化する経営が大切である、ということを解く話であることも忘れられません

こ のスループットを最大化する経営が果たす効果について、実際に損益計算書を作成してお話を進めていきますね。具体的に、通常の損益計算書と直接原価計算の もとで作成される変動損益計算(CVP分析のときに作成すり損益計算書ですね)とTOCでの損益計算書を作成してお話します。この話が理解できれば、在庫を増やすことが現金収入を減らすことに繋がるんだ、ということが分かって頂けると思います。




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